
SNSやネット広告など、詐欺の入り口は多種多様で新しいスキームが次々に現れているという。「自分は大丈夫」と思っているあなたも私も危ないかも!? 騙されないために、具体的な手口と対策を勉強しよう。
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アドバイザー
Profile
三上洋
ITジャーナリストインターネット上のセキュリティや、ネット犯罪、生成AIなどにも精通している。文教大学情報学部非常勤講師。著書に『深掘り!IT時事ニュース―読み方・基本が面白いほどよくわかる本』(技術評論社)が。
西山美紀
ファイナンシャルプランナー、ライター出版社を経て、ファイナンシャルプランナーの資格を取得。女性の生き方、マネーなどをテーマに取材を重ね、日々にうるおいをもたらしてくれるお金の貯め方、使い方を発信中。
Q1. 若い人が引っかかる詐欺が増えているとか。どんなものが多い?
A. 入り口はさまざまでもLINEに誘導するものは全部クロ!
SNSの手軽さを悪用してお金を騙し取る犯罪が後を絶たない。警戒心のない若い世代もターゲットに。
「あおり広告であったり、有名人を名乗るアカウントだったり、ロマンス詐欺だったり。入り口のバリエーションがたくさんあってスキームも複雑化してはいますが、どれも共通するのは、初期の段階でLINEグループに誘導するという点。それが常套手段だと知っていれば、騙されることはないはずです」(三上洋さん)
初期の段階でLINEグループに登録し、そこでのやりとりを眺めているうちに洗脳されて、次の段階の別のアプリに登録してしまうケースがほとんど。LINEグループに促された時点で引き返すことが大切。
「また、実際に入金する時にPayPayを使ったり、個人の銀行口座に振り込ませたりするのは絶対に詐欺なので、そこで気づけば、ぎりぎり被害を防げます」
有名人の名前を騙った投資詐欺
テレビでよく見かける経済評論家などの有名人やその秘書を名乗る偽アカウントなどから、LINEグループに誘導する手法。やがて個別に連絡して偽の取引アプリに登録させ、少額での投資と出金を数回経て信用させてから大金を騙し取る、長期型の詐欺。犯人が捕まり取られたお金が戻ってくる可能性は、ほぼゼロ!
偽逮捕状詐欺
地方警察を名乗る人から電話がきて、「銀行口座がマネーロンダリングに使われて逮捕状が出ている。すぐに出頭を」と告げられる。遠方なので出頭できないと言うと、なぜかLINEで聴取が始まり、潔白を証明するためにお金を第三者機関に預託するという理屈で犯人の口座に振り込む。短時間でお金を騙し取る手法。
PayPay返金詐欺
ネット通販で買った商品が届かず、後日「欠品のため返金する」などと言って返金用のQRコードのリンクが送られてくる。それを読み込むと、返金ではなく送金されてしまうという仕組み。PayPayに限らず、○○Payで返金するといってLINEにリンクが貼られてくるケースも。気づいた時には送金済みに……。
不動産投資詐欺
若い女性をターゲットにしたロマンス詐欺の手法を用いて、「二人で生活を築くため」などと言って投資用マンションを買わせる悪質な不動産業者もいるという。ロマンス詐欺はマッチングアプリでターゲットを探す傾向にあるので、そこで知り合った男性がお金や投資、不動産の話をしてきたら詐欺を疑おう。
Q2. クレジットカードの被害を防ぐことはできる? 早く気づく方法はある?
A. ランダムに生成されたカードの不正利用は、防ぎようがない
ICチップ付きのカードが普及したことで、スキミングの被害は減少。「ただし、クレジットマスターという、有効なカード番号を自動生成する犯罪は稀にあります。番号の組み合わせで識別するクレジットカードの仕組み上、これは防ぎようのない犯罪。自分で一度も使ったことのないカードが、どこかで不正利用されるといった不思議なことが起こり得るのです」(三上さん)。対策としては、不正利用に早く気づくしかない。一般的に申告日から60日間は補償されるので、利用明細をチェックしていればOK。「そのためにも、カードを多く持ちすぎないほうがいい。毎月きちんと明細を見て管理できるのは2~3枚ではないでしょうか」(西山美紀さん)
Q3. 銀行や証券会社の口座の乗っ取りを防ぐ方法はある?
A. パスワードの使い回しは絶対╳。基本的な対策を
昨年、証券会社で大規模な口座乗っ取り被害があったことも記憶に新しい。「ネット証券は、生体情報やデバイスを認証する『パスキー』を導入しているので、その設定をすることがまず第一。銀行はパスキーが導入されていないところもあるので、パスワードの強化など基本的な備えを徹底しましょう」(三上さん)
パスワードとIDを使い回して口座を乗っ取られた場合、それはもはや自分の責任。過去に使ってきたパスワードは絶対にどこかで漏れていると思って、新たに複雑なパスワードを設定し直そう。また、フィッシング詐欺を防ぐためにも、公式アプリ以外からは金融機関にアクセスしないような習慣づけを。
イラスト・いいあい 取材、文・黒澤彩
anan 2498号(2026年6月3日発売)より










































