6月29日からイギリス・ロンドンで、ウィンブルドン選手権が開幕。伝統あるこの大会で、栄冠に輝くのは一体誰か。注目の選手をご紹介。


ウィンブルドンは間違いなく、世界で最も有名なテニス開催地にして大会名だ。グラスキーパーが丹念に手入れした芝の緑が、紫を基調とした会場に映える。コートに立つ選手たちには厳格なドレスコードが課され、白のウェアやシューズ以外は着用が許されない。一方でファンたちは、英国名物のサマーカクテル「ピムス」で喉を潤しつつ、お気に入りの選手たちに熱い声援を送る。伝統と革新、静寂と喧騒が交わる地―。それが“テニスの聖地”の正体だ。

選手たちにとってもウィンブルドンは、最も勝ちたい大会の一つだろう。ただ、今や芝コートの大会は希少で、しかも天候の影響を受けやすい。その適応に苦しむトップ選手も多く、ゆえにタイトルへの渇望が高まるのも、この大会が数々のドラマを生んできた要因だ。

昨年の女子シングルス優勝者のイガ・シフィオンテクも、ウィンブルドンを苦手としてきたトップ選手の一人。それが昨年は改良したサーブが効力を発揮し、決勝では相手に1ゲームも与えぬ驚異の強さを発揮した。過去4度優勝した全仏オープンでは、今年は早期敗退。期せずして得た準備期間を活用し、万全の芝対策を講じて連覇に挑むはずだ。

ウィンブルドン優勝が悲願の選手といえば、世界1位のアリーナ・サバレンカが筆頭だろうか。過去4度のグランドスラム優勝を誇るも、ウィンブルドンはベスト4が最高。今年こその思いは強いはずだ。

同じくグランドスラムタイトルを4つ持つ大坂なおみも、“聖地”では3回戦が最高戦績。超高速サーブなど、プレーの特性的には芝との相性は悪くないはず。ひとつ歯車が噛み合えば、一気に上位進出する可能性も大だ。

男子では、2度優勝のカルロス・アルカラスがケガで欠場。昨年優勝者にして世界1位のヤニック・シナーが、圧倒的な優勝候補だ。対抗馬は、先の全仏オープン初戴冠のアレクサンダー・ズベレフだろうか。

パワーテニス全盛の時代にあっても、芝のコートではサーブ&ボレーやスライスなど、巧みな技が効力を発揮する。クラシカルテニスの復権なるか? それもまた、伝統を重んじるこの大会ならではの楽しみだ。

注目の選手は‥

イガ・シフィオンテク(ポーランド)/世界3位で前年優勝者の25歳。今季はやや苦しい戦いが続いているだけに、聖地で調子を取り戻したいところ。

大坂なおみ(日本)/先の全仏では初の4回戦進出。心身の充実が窺える。自慢の強打がさく裂すれば、過去最高の自分に出会えるはず。

ヤニック・シナー(イタリア)/この春、5大会連続優勝と絶好調。全仏ではまさかの2回戦敗退だっただけに、今大会にかける思いは強いはず。

ロレンツォ・ムゼッティ(イタリア)/美しい片手バックハンドで知られるイタリアの伊達男。一昨年はベスト4。今季はケガ続きだが完全復活なるか?

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information

ウィンブルドン選手権(全英オープンテニス)

日程:6月29日(月)~7月12日(日)

開催地:イギリス・ロンドンWOWOWライブで生中継、WOWOWオンデマンドで配信。

写真・ロイター、Schreyer、AP/すべてアフロ 文・内田 暁

anan 2501号(2026年6月24日発売)より
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No.2501掲載

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